ホタル
日頃の【父親不在】の謝罪と先祖供養を兼ねて、子供達をホタル狩りに。
京都や大阪の町中では、ホタルを見ることはまず無いのですが、祖父が住職をしていた兵庫県・丹波市にはまだまだホタルが生息する地域が沢山あります。綺麗な水と、生い茂った草と、幼虫時に食する貝類がある小川では沢山のホタルを見ることが出来ます。その日も、網と籠を手に持ち、子供達とホタルを追いかけること1時間。20匹以上のゲンジホタルが取れました。
一昨年来た折には、自宅に持ち帰ったのが、就寝前、小学2年生になる長男が『命は大切だから・・・』と籠の中のホタルを逃がすと言い出したので思い通りにさせました。『命は大切だから・・・』等という言葉を彼から聞くとは想定外のこと。『山門の小僧習わぬ経を読む』とは、このことでしょうか?
翌日、祖父、祖母の墓参りに。
見た事も無い曾祖父と、記憶の彼方に面影がある曾祖母の墓前で『曾じいちゃん、曾ばあちゃん』等と宣いながら、花を添えてくれる姿に素直に感謝です。でもたしかな事として、この墓に眠る二人が存在していなかったら、自分達も、この世には存在し得なかったという事実。いつかそんな事を思ってくれる日に繋がればと祈る墓参りでした。
小学2年生の兄と1年生の兄弟。
重いランドセルを背負い、満員電車を乗り継ぎ、1時間かけての通学は可哀想に思う時もありますが、何れは嵐吹きずさむ世間に放りだされる身であります。その日に向けての準備期間と思えば、実際小さな子供でも席を譲ってくれる大人はいません。それが世の中です。
ただ大切なことは闇雲に競争社会に身を置くのではなくて、自分の人生を生きて欲しい。それは手のひらにのせたホタルのように、精一杯自分の人生を生きて欲しい。決して他人の人生を歩むことがないように!