『ペットも家族』~新年当たり~
あけましておめでとうございます。
新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は三月十一日に発生した東日本大震災により、
一万五千人以上の方が亡くなるという
大惨事に見舞われた年でありました。
失うもの、あまりに多い中で、
しかし学び得るものも多かったと思うのであります。
今年の漢字に選ばれたのも『絆』という言葉でした。
都市化、過疎化、そして核家族化が進むなかで、
死語になりつつあった『絆』という言葉が、
この震災を契機に見直された結果でありましょう。
現に震災以降、結婚するカップルが増えたそうです。
言うに及ばず、人は誰かに支えられて生きているのですが、
物質的豊かさのなかで、そのことを忘れ、
お金や社会的地位こそが幸福をもたらす一番と考えてしまいますが、
『絆』という言葉が教えてくれている通り、一番大切なことは、
人と人との結びつきであることを学んだ、再認識したことではないでしょうか。
核家族化が急速にすすむなか、家族の在り方も見直されたのではないでしょうか。
福山さんの『家族になろうよ』という歌が売れているそうですが、
世上を反映していますね。
さて、『ペットも家族』と言われるようになって数年、
本当にペットは家族になったのでしょうか?
この業界に関わる者の一人として、
その問いに答えるなら残念ながら『Yes』とは言えないです。
確かに生きてる間は、家族かもしれませんが、
死んだら、まだまだペットなのが現状であります。
もちろん、我々の責任によるところが大きいにのですが、
そこを真摯に受け止め、一人でも多くの人がペットを家族として看取り、弔うような社会を目指し、
そのことが『絆』という意味合いを、
より深めていく一助となれば、
動物供養に関わる者の存在意義というもにがあるのではないでしょうか。
どうぞ、本年もよろしくお願いします。